ソフト設計S.T.

産機システム事業部 線処理システム本部
技術部 第2グループ
当時入社8年目
※取材当時の情報

「この人に追いつきたい」と思える上司を目標に知識を高める日々

入社理由

「優れたハードの動きを追求するソフト開発に関わりたい

昔からモノづくりに興味があった一方でパソコンも大好きで、機械そのものをつくるよりも「裏側で機械を動かすソフトウェアを作りたい」という気持ちがありました。そのため高専の情報工学科へ進み、ソフト開発の基礎を学びました。
当時、情報工学科へのソフト開発に関する求人はWebアプリケーション系の仕事が多かったのですが、私はソフトを開発するだけでは完結しないハードウェアとの結びつきが強いソフトを開発したかったため、メーカーへの就職を希望していました。「限られたコストで、いかに優れたハードの動きを生み出すか」という課題に向き合い続けるメーカーの仕事に魅力を感じていたのです。そのため、Web系が多い中で特装車や機械式駐車設備、産業機器といったハードウェアとの結びつきが強いソフトが必要となる製品群を社会に提供している新明和工業の求人に興味を持ち入社を決めました。

仕事内容

誰もが使いやすい操作画面と機械制御プログラムを追求

私が所属する、線処理機本部では、生活の必需品である「自動車」や「家電製品」などの内部に搭載される、電流や電気信号を効率的に伝えるパーツ「ワイヤーハーネス(組み電線)」の素材となる電線加工を高速・高精度に行う装置である「自動電線処理機」の開発・製造を担っています。
この自動電線処理機は、電線の長さおよびはぎ取る(ストリップ)被覆の長さに加え、オーダーに応じてその電線に付ける端子やシール(防水栓)の組み合わせからなる加工データを基に稼働します。この機械の動きと人間の操作をつなぐ接点は「HMI(ヒューマン・マシーン・インターフェイス)」と呼びます。このHMIの操作画面やデータ設計、HMIからの入力に応じて機械を動かすための機械制御プログラムを作るのが私の仕事です。
この機械を実際に操作されるオペレーターの方々は年齢、性別、国籍など、実に多様です。一度、導入先の工場へヒアリングに伺ったことがあり、世代や文化、言語の異なる方々がルーペで加工後の電線の外観を確認しながら、より高品質な加工を目指して操作画面でパラメーターを調整している様子を目の当たりにしました。それから「誰もが使いやすい操作画面を作る」という意識を常に持ち、操作画面を設計するときは「事前知識や言葉の説明に頼らなくても、視覚的に迷わず操作できるか?」という観点で考えるようにしています。

仕事のやりがい

設計した操作画面に対するお客様の「使いやすい」という声

入社2年目に新機種の開発に携わり、開発の難しさと同時に、その面白さを実感しました。
私の担当は操作画面の設計で、既存機種の画面をベースに新機種の操作画面を設計することになりましたが、当初は試行錯誤の連続でした。ベース機種と新機種は顧客ニーズや需要に差があり、ベース機種は、オペレーターが加工データを編集することは少なく、お客様が保有する生産管理システムと連携して加工データを取り込む運用が主流でした。品質を確実に担保することを重視し、誤りにつながる操作は控えた設計となっています。一方、新機種はオペレーターが加工データを直感的にアレンジできる機能や、利便性を重視した柔軟な操作性が求められていました。主要な画面だけで操作が完結し、直感的に扱える設計にしなければ、使いづらい製品と評価されてしまいます。利便性向上のためにベース機種の操作画面から見直す必要がある部分も多く、顧客ニーズに合わせた変更が行えるかに加え、ベース機種から引き継いだ既存機能へ影響を与えないことを第一に考慮して検討を重ねました。その道のりは険しいものでしたが、顧客ニ―ズやオペレーターが行う作業フローに詳しいサービスエンジニア、機械制御担当者と意見交換を重ねながら操作画面を作り上げていく工程には、楽しさがありました。試行錯誤の末、お客様の要望に合わせた機能改善や利便性の向上を実現し、それらを新機種に組み込むことができました。特に、加工データの検索や作成に特化した新しい画面については、お客様から「使いやすい」という評価をいただいたと営業担当から聞き、大きな喜びと達成感を味わいました。私は操作画面の設計を主に担当していますが、新明和では開発の初期段階から完成まで一貫して関わることができます。機械制御のしやすさや操作性の向上、製品全体の完成度を高めるために機械図面やIOマップ、アクチュエータの選定といったハードウェア設計にも踏み込んで意見を出すことができます。そのため、製品が完成したときには高い達成感と納得感を得られる環境だと感じています。

これからのキャリアプラン

操作画面で選ばれる製品をめざし、スキルを磨き続ける

線処理機の価値はスピードや精密さといった線処理そのものの品質で決まると思いますが、私は操作画面の見やすさや使いやすさで競合他社の製品と差別化することも意識しています。いずれは「画面が操作しやすいから新明和の製品を選んだ」と言っていただけるような操作画面をつくっていきたいです。そのためには、製品の構造や制御の仕組みなど、まだまだ知識を広げていく必要があると考えています。最終的にめざしているのは、操作画面を熟知するのは当然として、ハード全体も把握し、製品開発の司令塔を担えるエンジニアです。操作画面構築のバックグラウンドを持ちながら全体を統括できる人材はまだいないため、自分がそのパイオニアになろうと思っています。また、同じ部署に機械やソフトに関する非常に幅広い知識を持った上司がいるため、同じレベルに立つことも目標です。このような目標となる上司が身近にいるのは、とても恵まれていると感じます。